原子単位系とその他の単位系のマクスウェル方程式

マクスウェル方程式

各単位系におけるマクスウェル方程式は以下のようになり、ガウス単位系とハートリー原子単位系のマックスウェル方程式は一致します。

ただし、だからといって、ガウス単位系とハートリー原子単位系が同じものというわけではありません。ガウス単位系では、長さの単位としてセンチメートル、重さの単位としてグラムをそれぞれ採用していますが、ハートリー原子単位系ではボーア半径と電子の重さをそれぞれ採用しています。そのため、ハートリー原子単位系では、ガウス単位系のマクスウェル方程式が成立するように、電場、磁場、電流、時間の定義を調整しています。

MKSA 単位系のマクスウェル方程式

\[\begin{align}
\nabla\cdot\mathbf{E}&= \frac{\rho}{\varepsilon_0}\\
\nabla\cdot\mathbf{B}&= 0\\
\nabla\times\mathbf{E}&=-\frac{\partial \mathbf{B}}{\partial t}\\
\nabla\times\mathbf{B}&=\mu_0\left(\mathbf{J}+\varepsilon_0\frac{\partial\mathbf{E}}{\partial t}\right)\\
\end{align}\]

ガウス単位系のマクスウェル方程式

\[\begin{align}
\nabla\cdot\mathbf{E}&= 4\pi\rho\\
\nabla\cdot\mathbf{B}&= 0\\
\nabla\times\mathbf{E}&=-\frac{1}{c}\frac{\partial \mathbf{B}}{\partial t}\\
\nabla\times\mathbf{B}&=\frac{1}{c}\left(4\pi\mathbf{J}+\frac{\partial\mathbf{E}}{\partial t}\right)\\
\end{align}\]

ハートリー原子単位系のマクスウェル方程式

\[\begin{align}
\nabla\cdot\mathbf{E}&= 4\pi\rho\\
\nabla\cdot\mathbf{B}&= 0\\
\nabla\times\mathbf{E}&=-\frac{1}{c}\frac{\partial \mathbf{B}}{\partial t}\\
\nabla\times\mathbf{B}&=\frac{1}{c}\left(4\pi\mathbf{J}+\frac{\partial\mathbf{E}}{\partial t}\right)\\
\end{align}\]

その他の各種公式

マックスウェル方程式が同一になるので、ガウス単位系で成立する式はハートリー原子単位系でも成立します。そのため、ハートリー原子単位系の式を省略しています。

クーロンの法則

MKSA 単位系
\[
\mathbf F = \frac{1}{4\pi\varepsilon}\frac{q^2}{r^2}\\
\]
ガウス単位系
\[\begin{align}
\mathbf F = \frac{q^2}{r^2}\\
\end{align}\]

ボーア長

ガウス単位系
\[
a_0 = \frac{\hbar^2}{m_e e^2}\\
\]
MKSA 単位系
\[
a_0 = \frac{4\pi\varepsilon}{\hbar^2}{m_e e^2}\\
\]

ボーア磁子

ガウス単位系
\[
\mu_\mathrm{B} = \frac{e\hbar}{2 m_e c}\\
\]
MKSA 単位系
\[
\mu_\mathrm{B} = \frac{e \hbar}{2 m_e}\\
\]

ハートリー原子単位系と MKSA 単位系との関係
>>次ページ