聖闘士星矢 THE LOST CANVAS のパンドラがドジっ子かわいい

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最近、「聖闘士星矢 THE LOST CANVAS 冥王神話」(以下ロストキャンバス) を読んでいたのですが、なかなか面白いですね。

中でも敵のハーデス軍の黒幕だか司令官だかのパンドラがとても良いキャラしてます。

一部では「パンドラ様」と敬称で呼ばれることも多い彼女、序盤こそ小憎たらしく暗躍しますが、しばらくするとやることなすこと裏目に出てしまうドジっ子ぶりを発揮し始めます。

あまりに失敗ばかりなので、終盤あたりになると登場するたびに「きっとうまくいかないのだろうなー」と敵の幹部なのにもかかわらず生暖かい気持ちで見守ることになること請け合いです。

ここではそんな彼女の活躍(?)を紹介しましょう。

パンドラの幼少期

幼い頃のパンドラは、母親や仲の良い使用人のパルティータと一緒に幸せに過ごしていました。

そんなあるとき、パンドラの母親が未来の冥王ハーデスを身ごもります。つまりパンドラは冥王ハーデスにとって姉に当たるのですね。まさに幸せの絶頂といえるでしょう。

しかし、幸せは長くは続きません。ハーデスが生まれる前に、母親の胎内からハーデスの魂は何者かに抜き取られ、その際に母親は死亡してしまいました。

この事件においてパンドラは、使用人のパルティータをハーデスの魂を奪った最有力容疑者と見なし、手下にパルティータの殺害とハーデスの奪還を命じます。

「聖闘士星矢 THE LOST CANVAS 冥王神話」よりパンドラの探索命令。使用人パルティータの殺害を指示している。

「聖闘士星矢 THE LOST CANVAS 冥王神話 第21巻」より。パンドラの母親の殺害容疑者として使用人パルティータの殺害を指示するが、実は真犯人は別人。

しかし、後日分かることですが、パルティータの罪は実は濡れ衣でした。いきなりのドジっ子ぶりですが、殺される方としてはたまったものではありませんね。

結局、抜き取られたハーデスの魂の奪還には失敗し、行方不明のままになってしまいます。

この事件の後、パンドラ自身はハーデスの姉として冥王軍の司令官に就きますが、実態としては先代からの重臣であるヒュプノスとタナトスの操り人形だったようです。

ハーデスの魂の覚醒

奪われたハーデスの魂を何年も探した結果、パンドラはアローンという名の心優しい少年にハーデスの魂が埋め込まれていることを発見します。

ここで注意すべきなのは、冥王ハーデスが人間のアローンとして転生したのではないということです。アローンにはアローンの魂があって、それとは別にハーデスの魂がアローンの身体の中で眠っているという状況ですね。

パンドラは少年アローンが一人でいるところに襲いかかり、口づけをかわして怪しい液体を飲ませ、アローンの中に眠っているハーデスの魂を覚醒させることに成功します。

「聖闘士星矢 THE LOST CANVAS 冥王神話 第1巻」よりパンドラの口づけ

「聖闘士星矢 THE LOST CANVAS 冥王神話 第1巻」よりパンドラの口づけ。アローンに薬物か何かを飲ませて、ハーデスの魂を覚醒させている。

しかし、ハーデスの魂が覚醒したところで、意識はまだアローンのもののままです。ハーデスの魂にアローンの意識を支配させるためにはもう一押し必要でした。

アローンのハーデス化

冥王ハーデスの魂を覚醒させられたことにより、アローンは自分の描くものが死んでしまうという恐るべき能力を身につけてしまいます。

この能力に無自覚だったため、アローンは一緒に住んでいる孤児院の子供たちの絵を描いて、結果的に子供たちを全滅させてしまうという事件を起こしてしまうのでした。

パンドラはここでアローンの前に現れ、「究極の救いとは死なのですから」とアローンの行為を正当化する言葉を甘くささやきます。

さらにその場へアローンの親友であるペガサス座のテンマが、冥王ハーデスの復活阻止に現れますが、アローンの手でテンマを返り討ちにして殺害させてしまいます。

この孤児院の子供と親友を自らの手で殺害するという一連の事件により、アローンの美しい金髪は黒くなり、さらにアローンも自身を「ハーデス」と名乗るようになります。

「聖闘士星矢 THE LOST CANVAS 冥王神話 第2巻」より冥王ハーデスの復活宣言

「聖闘士星矢 THE LOST CANVAS 冥王神話 第2巻」より冥王ハーデスの復活宣言。パンドラの絶頂期。

ことここに至り、アローンの意識は完全にハーデスの魂に支配されてしまったかのように見えました。

まさにパンドラの思惑通りです。今後のドジっ子ぶりを思うと、ありえないぐらいうまく仕事を遂行させていますね。このあたりがパンドラの人生の絶頂期でしょうか。

しかし、実のところは、アローンの意識がアローンの魂に支配されているのか、それともハーデスの魂に支配されているかなんて、髪の色のような外見で区別できるものではなかったのです。彼女は自身のこの致命的なドジに最後まで苦しめられることになります。

アローンの幽閉

アローンが冥王になって間もない頃、アローンが生き返ったペガサス座のテンマを狙い、敵の本拠地のサンクチュアリに単身で乗り込んで大暴れするという事件を起こします。

パンドラはあわててサンクチュアリからアローンを連れ戻したものの、先代からの重臣のヒュプノスとタナトスからは散々怒られた上に折檻を受けました。

「聖闘士星矢 THE LOST CANVAS 冥王神話 第6巻」より上司の不始末で折檻を受けるパンドラ

「聖闘士星矢 THE LOST CANVAS 冥王神話 第6巻」より。上司ハーデスの不始末で折檻を受ける部下パンドラ。中間管理職は辛いのです。

自分のせいではないのに、と心の底から思ったことでしょう。

ちなみに、ここら辺の人間関係は複雑ですが、

  • アローンは外部から招聘した新任の社長
  • ヒュプノスとタナトスはたたき上げで昔から会社の実権を握っている専務
  • パンドラは実際に実務をこなしている事業部長

ぐらいに思っておけばいいでしょう。パンドラにしてみれば、アローンもヒュプノスもタナトスも上司には違いありません。

なにはともあれ、上司には絶対服従が世の習いです。アローンが二度とやんちゃをしないように今回の事件の原因であるペガサス座のテンマの暗殺を部下に命じます。

しかし、というか予想通りというか、この作戦はテンマの仲間に妨害され、テンマの暗殺は失敗に終わります。

そして間の悪いことに、今度はこのことが社長のアローンに知られてしまったので、もう大変です。

「聖闘士星矢 THE LOST CANVAS 冥王神話 第7巻」より上司ハーデスに怒られるパンドラ

「聖闘士星矢 THE LOST CANVAS 冥王神話 第7巻」より上司ハーデスに怒られるパンドラの図。中間管理職は辛いのです。

あちらを立てればこちらが立たず。

仕方ないので専務のヒュプノスとタナトスの命令通り、社長のアローンを仕事場であるアトリエに軟禁することにします。思えばこの頃からアローンとの仲が険悪になっていったような気がします。

冥王軍の世界征服計画

冥王軍もハーデスを復活させればそれでおしまいというわけではありません。

冥王軍は、ロストキャンバスに描いた対象を殺せるというアローンの能力を存分に生かした、以下のような世界征服計画を立てています。

  1. 地上のハーデス城でロストキャンバスに空を描く
  2. 描いている空にイタリアの大地を追加して、命のない地上を空中に作る
  3. 空中の地上にハーデス城を描いて作る
  4. 新しく作ったハーデス城で、誰にも邪魔されずに世界を描き続ける

雄大すぎるように思える計画ですが、なんと 3 番目までは実行を完了させることに成功します。

アローンは空中に浮かぶ大地に新たなハーデス城を作り、そこに引っ越してロストキャンバスの完成を目指すことになりました。

ポセイドンからのオリハルコン奪取

しかし、アローンの本拠地を空中に移動させたら、敵のアテナ軍も飛行船で攻撃してくるのが目に見えています。

そこは切れ者のパンドラ、先手を打ちます。敵が飛行船を始動するのに必要なポセイドンの力を破壊するため、ポセイドンの聖地ブルーグラードに向かうのでした。

しかしパンドラがポセイドンの力を破壊しようとしたところ、ポセイドンの戦士である海闘士に返り討ちにされてしまいます。

「聖闘士星矢 THE LOST CANVAS 冥王神話 第13巻」より海闘士にやられて行き倒れているパンドラ

「聖闘士星矢 THE LOST CANVAS 冥王神話 第13巻」より海闘士にやられて行き倒れているところを聖闘士に発見されるもスルーされるパンドラ。

その後、敵であるアテナの聖闘士にもパンドラが行き倒れているところを目撃されますが、なぜだか華麗にスルーされます。目の前に敵側の司令官が倒れているのに捕虜にしたり尋問したりせずスルーです。

しかし、パンドラはちょっと撃退されたぐらいではへこたれません。後から来たアテナの聖闘士が、今度はポセイドンの海闘士を撃破してオリハルコンを入手したところを、パンドラは横取りすることに成功するのです。このオリハルコンにはポセイドンの力が凝縮されています。

ところがパンドラが入手したオリハルコンを破壊しようとしたところ、オリハルコンに封じられていた力が暴走して、またもやひどい目に遭わされてしまいます。

「聖闘士星矢 THE LOST CANVAS 冥王神話 第13巻」よりオリハルコンを破壊しようとしたらひどい目に遭わされるパンドラ

「聖闘士星矢 THE LOST CANVAS 冥王神話 第13巻」よりオリハルコンを破壊しようとしたらひどい目に遭わされるパンドラ。

パンドラがまたもや気絶した後、ポセイドンの神殿は海が流れ込んできて海底に沈むことになり、パンドラはそのまま生死不明になります。

この 1 エピソードで 2 回もひどい目にあわされているドジっ子ぶりも見所ですが、敵軍の司令官なのにもかかわらず、倒れているところを聖闘士にそのままスルーされてしまうあたりに、存在の耐えられない軽さを感じ始めます。

アローンの絶体絶命の危機を救ったのに怒られる

パンドラのドジっ子ぶりもあって、敵のアテナ軍はハーデス城に攻め入るための飛行船の起動に成功します。

冥王であるアローンもこの事態を黙ってみているわけではありません。直接地上におりて、アテナの飛行船の破壊すべく、女神アテナとその聖闘士との直接対決を挑みます。

しかしアローンは、成長したペガサス座のテンマと女神アテナの共同戦線に苦戦を強いられます。そして、戦闘を優位に進める女神アテナがアローンへの勝利を確信したその時、パンドラが満を持して登場し、妨害を仕掛けてきます。

「パンドラ!!生きていたのか…!?」

読者の誰もが思ったテンマの疑問を

「当然よ!」

の一言で切って捨ててくれます。いや、あなた海の底に一回沈みましたよね。

ここら辺からパンドラ様は、ちょっとやそっとのドジでは死なないという安心感を読者に与えてくれることになります。

ここでパンドラは、アローンとの対決で弱ったペガサス座のテンマを一撃で撃破し、女神アテナもろともに縛り上げます。そして、最後に二人にトドメの一撃を刺して大金星を上げようとしたその瞬間、なんとハーデスに制止されてしまうのです。

「パンドラよ、以前言ったはずだ。 余計な真似はするなと」

「聖闘士星矢 THE LOST CANVAS 冥王神話 第16巻」よりもう少しで敵の総大将を討ち取れたはずなのに怒られるパンドラ

「聖闘士星矢 THE LOST CANVAS 冥王神話 第16巻」より。もう少しで敵の総大将を討ち取れたはずなのに怒られるパンドラ。

どう見てもアローンの命の恩人であり、今まさに聖戦を終わらせようとしたパンドラですが、もう立つ瀬がありません。上司の不条理な命令には本当つきあいきれません。

結果論ですが、この瞬間、ハーデス軍がアテナ軍に勝てる可能性は全て失われたと言って過言ではないでしょう。

パンドラ、セクハラされる

地上での戦闘の結果、アテナ軍に飛行船を入手されてしまい、空中のハーデス城への侵入を許すようになります。

とはいえすぐに最奥まで攻め入られるわけではありません。働きづめのパンドラですが、時には休息も必要です。

風呂に入ってハーデス城での侵入者との戦闘の様子を水鏡で見ていると、いきなり後ろからアローンが現れます。

「聖闘士星矢 THE LOST CANVAS 冥王神話 第17巻」より入浴中に上司に堂々と覗かれるパンドラ。

「聖闘士星矢 THE LOST CANVAS 冥王神話 第17巻」より。入浴中に上司に堂々とセクハラされるパンドラ。

まさにスタイリッシュのぞきとしか形容できません。イケメンならなんでも許されるとでも思っているのでしょうか。セクハラにもほどがあります。

しかもこのときアローンから、女神アテナ側に裏切り者がいて、それは元教皇候補というとんでもない重要人物であることを、パンドラは知らされます。

いやいや、このレベルの大物の裏切り者の存在を知らされていないって、どういうことでしょうかね。パンドラって統括司令官ですよね。

パンドラのハーデス軍の中での扱いがとても気になるところです。

冥王軍の兵士が全員殺される

ともあれ、ハーデス城に侵入を許してしまったとはいえ、敵のアテナ側の戦力も十分ではありません。

ハーデス城侵入後の戦闘も含め、度重なる戦闘で両軍の主戦力の損耗は激しく、アテナ側にはもはや聖闘士は 3 人しか残っていません。士気の高い兵を多数抱えている冥王軍はまだ優位に聖戦を進められる可能性もありました。

この状況下で、冥王軍の兵を広間に全員集めます。何が行われるのだろうと見ていると、ここでなんとアローンは自身の死の絵筆で軍勢を描き、冥王軍の兵を全員殺害してしまうのです。

パンドラにとって、冥王軍の軍勢は、幼いときに母親を失ったときから司令官として手塩にかけて育ててきた仲間です。その全員を一時に失うことは彼女の司令官としての人生が否定されたも同然でしょう。

ことここにいたって、アローンの中身が冥王ハーデスではなく人間アローンであることにパンドラも気づきます。

「聖闘士星矢 THE LOST CANVAS 冥王神話 第19巻」より自軍の兵士を全滅させたアローンに襲いかかるも返り討ちに遭うパンドラ

「聖闘士星矢 THE LOST CANVAS 冥王神話 第19巻」より。自軍の兵士を全滅させたアローンに襲いかかるも返り討ちに遭うパンドラ。

「欺いていたというのか…? 人間のくせに、私を…冥王軍を!!ハーデス様をッ」
「こんな罪深い人間は見たことがない!!お前こそが真の邪悪よ!!!」

しかし、パンドラの心の悲鳴は、アローンに届くことはありません。ハーデスの力を利用したロストキャンバスによる救いを説き、「それが許されないのならお前も僕を討ちにくればいい」という言葉を残してアローンは去って行きます。

そして、その直後パンドラは冥王軍の実力者である輝火の襲撃を受けて炎に包まれます。アローンに続いて立て続けにヒドい裏切りです。ただこの期に及んでは、あのパンドラが燃やされたぐらいでどうにかなるわけないだろうと安心感もあったりもしますが。

「聖闘士星矢 THE LOST CANVAS 冥王神話 第19巻」より輝火の襲撃に遭うパンドラ

「聖闘士星矢 THE LOST CANVAS 冥王神話 第19巻」より輝火の襲撃に遭うパンドラ。

輝火はアローンに初めて会ったその瞬間から、アローンが冥王ハーデスでないことを見抜いていたことを伝え、ハーデスの力を目覚めさせてから、姉として最もアローンの近くにいたのに真意を感じなかったのかと尋ねます。

お前、ちょっとドジっ子じゃね?と遠回しに聞いているわけですね。

しかし、燃えさかる炎の中、パンドラは輝火に決意を伝えます。

「知らんな!私にとってあれがハーデス様でないなら全て無意味よ!」
「私はアローンを許さんぞ。必ず会いに行く」
「わたしのハーデス様を奪い返す!!!」

このときから、パンドラのアローンへの忠誠、愛情はすべて裏返ることになり、パンドラはアローンを滅ぼすことを決意するのでした。

パンドラ、再びセクハラされる

パンドラは早速アローンを討つため、アローンの居城へ向かい、その途中で腹心のラダマンティスと合流します。ところがその途中で、間の悪いことにアテナ側の侵入者と遭遇戦が発生してしまうのです。

まあ、アローンにしろ侵入者にしろ、どちらにしてもパンドラからしてみれば倒すべき相手には違いありません。即座に戦いの火ぶたが切って落とされます。

獅子座のレグルスとペガサス座のテンマをラダマンティスが追い詰め、女神アテナを相性のいいパンドラが追い詰めます。

しかし、そこに突然、テンマの父親メフィストフェレスがパンドラの胸をもみしだきながら現れます。

「聖闘士星矢 THE LOST CANVAS 冥王神話 第21巻」よりメフィストフェレスにセクハラされるパンドラ

「聖闘士星矢 THE LOST CANVAS 冥王神話 第21巻」より。親の仇にセクハラされるパンドラ。

そして、メフィストフェレスはパンドラに、ハーデスの魂を奪った犯人は自分だと自白するのでした。胸を揉まれるとか、ただでさえセクハラなのに、それが親の仇とかパンドラも本当にドジっ子を通り越して悲惨です。

元使用人パルティータの報復

ここでメフィストフェレスは、さらの元使用人のパルティータを連れてきます。パルティータはハーデスをさらったと勘違いされて、パンドラが人違いで殺したはずの相手でした。子供の頃、唯一の友人だと信じていたパルティータとの再会。それは自分の罪を突きつけられる思いだったでしょう。

パルティータは子供の頃のように優しくパンドラを抱きしめます。そして次の瞬間、パルティータはパンドラに攻撃を仕掛けるのでした。

「聖闘士星矢 THE LOST CANVAS 冥王神話 第21巻」よりパルティータに報復されるパンドラ

「聖闘士星矢 THE LOST CANVAS 冥王神話 第21巻」より。元使用人に報復されるパンドラ。

まあ、当然ですよね。何せパルティータからしてみれば、自分を殺そうとした相手ですから。

ここで、メフィストフェレスはパンドラとラダマンティスを別々の空間に飛ばして戦力を分散させます。またパンドラと因縁が深い、ペガサス座のテンマとパルティータも、パンドラと同じ空間に飛ばされます。

この後、パルティータがパンドラとペガサス座のテンマを殺害しようとするのですが、結果的にペガサス座のテンマがパンドラをかばう形でパルティータを倒し、戦闘は終結します。

戦う理由をなくしたパンドラは、テンマのことは放置して、冥王アローンの元へ全ての決着を付けるために一人赴くのでした。

アローンとの最後の決戦

そしてパンドラはロストキャンバスの最奥、冥王アローンの元にたどり着きます。

ついに因縁の対決ですが、アローンの圧倒的な哀しみの感情を浴びて、パンドラはあっさり戦意を喪失してしまいます。

そこにパンドラの最後の腹心ラダマンティスが到着し、アローンの前に立ちはだかります。しかし、彼も獅子座のレグルスとの死闘のために心臓がえぐられた後でした。ちなみに心臓がないのになんで動けるのだ、というのはこの世界では突っ込んではいけないことになっています。

さすがのラダマンティスも心臓がない状況では、直接戦闘でアローンに勝てません。ここでラダマンティスは冥王アローンの隙を突き、アローン本人ではなく、アローンが女神アテナの力を封じた絵画の方を破壊します。これによって女神アテナの力を解放され、冥王アローンがアテナ軍によって撃破される可能性が生じたのでした。

最後に一矢報いたラダマンティスですが、しかし、もう動くことはかないません。

一方、アローンは自分の絵画を破壊したラダマンティスに対し激怒します。パンドラにラダマンティスを引き渡すように要求しますが、ここでパンドラも覚悟を決めて拒絶して彼をかばいます。

交渉は終わりました。パンドラもろともラダマンティスにとどめを刺すべく、アローンの力がふくれあがり、パンドラは最期を覚悟します。

「さあ、これで私も終わるラダマンティス!」
「…これでずっとお前と…」

しかしその瞬間、

「聖闘士星矢 THE LOST CANVAS 冥王神話 第22巻」よりラダマンティスにかばわれるパンドラ。

「聖闘士星矢 THE LOST CANVAS 冥王神話 第22巻」より。ラダマンティスにかばわれるパンドラ。

ラダマンティスがパンドラをかばいます。

「貴女は…生き残れ…!!」
「…冥王軍の……ッ…いや…ッ、俺のために!!!」

私が歩んだ道

パンドラが次に目覚めたときは地上でした。

再び全てを失い、一人になって、それでもなお今さら人間として生きられるのか、この灰色の世界の中で、と自問しながら、それでもパンドラは立ち上がり、そして歩き始めます。

その足取りは今ははかないものです。それでもいつかは、アローンを倒しに向かったときのようにしっかりしたものになるでしょう。

「聖闘士星矢 THE LOST CANVAS 冥王神話 第19巻」より自らの道を強く行くパンドラ。

「聖闘士星矢 THE LOST CANVAS 冥王神話 第19巻」より自らの道を強く行くパンドラ。

全てを奪われても、それでもなお、希望だけは捨てない人でしたからね。

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